初恋は涙の味
「かいさーん☆」
その声と共に、部屋を退出して行く人々。
茜と私も、その一部だ。

それにしても……
「合コンって息苦しいね…居づらかったよ…」
そう。これは、部屋にいる間中ずっと思ってたコト。
「えへっ☆まっ、あの蒼空さんの隣だったんだからいいでしょーっ?」

「………………」

なんて言えばいいのだろうか…

「え、無言?!ど、どした?」
や、やっぱり言うべき?
「あ、あのねー…アドレス交換したの…」
私がそう言うと、茜は目を丸くする。
そして、

「稔も積極的になったねぇ…」
と、ため息一つ。

え、いや…
「あっちから言われたの…」
私のその言葉で茜はずっと、口を開けてポカーンとしている。

これを、開いた口が塞がらないと言うのだろうか?(笑)

ま、まぁ…驚くのは無理もないか…
だって、あのIT企業会社SUNの次期社長だしね…

それに、今の状況に私が1番驚いてるんだもん。
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