夏風に吹かれて…(仮)
第1章 瞳の奥に

冷たい雨

夏風に吹かれて…。



二人は出会った。




瞬。19歳、美来。18歳の夏だった…。




君を好きになるなんて思ってなかったんだ。

こんなにも愛しいと思える人がこんなに近くに要るなんて気付かなかったんだ…








「美来~今日飲み行かねぇ?男紹介してやるよ」

軽い調子で幼なじみで腐れ縁の拓也が話かけてくる。

「え…飲みはいいけど男は遠慮しとくよ~…」




高校を卒業して大学に進学した私は、未だこれといった恋も付き合いもしていなかった。そんな私を見兼ねてか、毎日の様に拓也がこんな話を持ち掛けてきていた。



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