夏風に吹かれて…(仮)
「美来!」

「…あ、拓也…」

「昨日…まじごめんな…あいつ瞬さ…悪い奴じゃねぇから、許してやって?」


…何でこの気分が悪いときにあいつの話するかな…。


「許すも何も、もう関わんないし…」

「そう言うなって…瞬もまぁ…色々ある奴でさ…」

「そんなの知らないよ!もういいからあたしの事はほっといてくんない?」





本当にほっといて欲しかった。



彼氏なんて要らない。


この年齢にして驚く程私は冷めていた。






「美来!今日ダンス練習行く??」

「うん!もちろん行く行く♪♪」

「んじゃ、駅前6時集合ね!」

「OK~♪そぃじゃまた後で!」




気分が悪い時こそダンスを踊る。

何も考えず、無心になれるダンスは私が唯一夢中になれる物だった。
< 14 / 24 >

この作品をシェア

pagetop