夏風に吹かれて…(仮)
「…セフレ」



その言葉に私は呆れ過ぎて言葉が出なかった。



「最低とか思ってんだろ?言っとくけどあっちも同意の上で付合ってたんだから、それ以上を望んだあいつが悪いんだからな」

「最低っていうか…腐ってる」

「何とでも言えよ」




そう言い捨てると店の出口へ向って行ってしまった。






この間会った時の軽々しい口調でも態度でもなく、冷たい話し方に冷めた態度な瞬に一瞬怖さを感じた。



…そう。初めて会った日のあのほんの一瞬見えた冷たい瞳で。






「みーらい!」

「あ!怜~…と健君!」

「よ!久し振り」

「ねねっ!誰??さっきの男♪美来が男と一緒に居るなんて珍しいじゃん」

さすが怜、目敏い。

「あー…ただの知り合い。拓也の友達」

「なぁーんだぁ…残念、…んじゃ帰ろっ♪健の車にウチらの荷物積んでもらったし!」

「本当に??健君いつもすまんねぇ」

怜の彼氏の健君は車持ちだから、私達がイベントに出る時はほとんどこうして車を出してくれる。

「いえいえ~」

「よし!んじゃ出ようぜぃ~♪♪」






深夜1時過ぎ…私達の熱い夜が終った。
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