MoonPrincess
『月姫ちゃんはさ、好きな人とかいないの??』
突然椿さんが言った言葉に一瞬ポカンとしながらも
否定する。
『いないですよ!! というより、出会いがない!!』
病院には私ぐらいの子はほとんどいない。
だから私は椿さんと仲がいいのだ。
『月姫ちゃんは可愛いんだからさ?退院したら
素敵な恋しなね?』
すごく可愛い椿さんに言われても…
『でも彼氏ができたら私に紹介してよ?
月姫ちゃんを泣かしたら私が許さないんだからっ!!』
…私が男だったら間違いなく椿さんに惚れてた。
だって可愛すぎでしょ!! この人!!
なんで彼氏いないんだろ?
『そういう椿さんは好きな人とかいないんですか?』
そう聞くとさっきまで私の恋の話にノリノリだった
くせに、いきなりモジモシし始めた。
『あのね、実は…わ、私ね?た…』
ガラガラ~
『月姫~!! 兄ちゃんだぞ~』
お兄ちゃんが来た。 兄ちゃんだぞって(笑)
お兄ちゃんが来たのは嬉しいけど
椿さんの好きな人の話が…。
少し残念に思いながら椿さんの方を見ると
…真っ赤!!
『た、太陽さん、こ、こんにちは!』
噛みまくってるし(笑)