~君という光~
でも、鈴音は俯いたままで返事をしてくれない。
あたしはもう一つ質問した。

「鈴音は透真のことが好きなの?」

この言葉を口にした瞬間、鈴音は顔をあげた。

そして怖い顔をして、

「うるさい!!全て、あんたのせいなんだから!あんたなんか死んでしまえばいいのよ!」

そういって涙を流しながらあたしを強く押してきた。

後ろに体重がかかりバランスが取れなくなったあたしは一瞬浮き、
階段から落ちた。そして後頭部を強く打った。


あたしはその場から逃げ去っていく鈴音を見て”鈴音はあたしに死んでほしかったんだ”と思いながらすごく重い瞼を閉じた。
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