～君という光～
「その、きいなの友達は今どこにいるんですか？」

「それがね…、中学２年生になってすぐ交通事故で亡くなったのよ…。」

「え！？でも、きいなはそんなこと…。手紙にはまだ生きているかのように書いてありましたけど…。」

「きっと、現実を受け止められなかったのかもしれないわね…。」

「そうですか…。」

あたしはお母さんと誰かの会話を盗み聞きした。
お母さんの話し相手は多分、透真だ。
声でわかってしまう。

でも、普通なら今は学校にいる時間だ。
本当に透真か確かめるためにあたしはドアの隙間からリビングを覗いた。

やっぱり、透真だった。

あたしは透真にこんな姿は見せられないと部屋に戻ることにした。

が、

「じゃあ、また明日お見舞いに来ます。」

透真はそういってリビングのドアに向かってきた。

どうしよう…。あたしはその場で固まった。
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