~君という光~
その言葉を吐き捨てたあたしは手首をつかんでいる手をほどきその場から去った。

そして、公共の水道で手首をきれいに洗った。

どこにいこう。

やっぱりあたしは一人でいいんだ。
誰かがいるとその人が離れてしまった時にすごく辛い思いをするから。

死んだ人ってどうしたら忘れられるのだろう。
忘れたいけど忘れたくない、と矛盾しているあたしの心。

あたしは、悠と一緒に取ったプリクラを見た。
その写真に写っているあたしと悠は手をつないでいる。
楽しそうに幸せそうに笑っている。

昔に戻れたらいいのに。
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