~君という光~
あたしは体を動かさないまま心の中でいろんな問いかけをしていた。

すると、
「俺があの日もお前のそばにいればよかったんだよな…。そしたら、お前はあんなところで体が冷え切って意識を失うことなんてなかったんだよな…。本当にごめん…。」

そういって雫をあたしの手に落としながら誰かがあたしの頭を優しくなでた。

どうしてそんなに自分を責めるの…。
悪いのは全部あたしなのに。

なんでそんなに泣くの…。
あたしのためなんかに泣かないで。

ねぇ、あなたは誰なの?
父?
父なの…?

あたしは重い瞼をゆっくりとあけた。
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