~君という光~
そこにいたのは、目を真っ赤にした透真だった。

あたしの手を強く握って、逆の手であたしの頭を撫でていた。

あたしが目を開いたのを知った透真はかすれた声で

「き…きいなぁ…。やっと…、起きてくれたんだな…。一人にさせてごめんな…。」

といった。
あたしはあたしの手を握ってくれている透真の手を強く握ることしかできなかった。

透真の手を強く握ると、透真も強く握り返してくれた。

「ずっと、心配してたんだぞ…。」

そういって涙を流す透真。

今、透真が泣いているのはあたしのせい…?
あたしのせいで泣いてるの…?

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