~君という光~
「さぁ、透真君、上がってくれ。」


めずらしく父が透真に話しかける。


あたしが入院しているとき、父は透真に会ってもお礼を言うだけで無表情な人だった。


「あ…、お邪魔します。」


透真をあたしんちに上がらせたのは、パーティーとやらに参加させるためと、両親がお礼を言いたかったからだそうだ。

「じゃあ、あたしたちお部屋にいるね。」

あたしは両親にそういって、透真とあたしの部屋に向かった。
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