~君という光~
「はぁー、おじさんに話しかけられると緊張するなー。」

部屋に入ってドアを閉めた瞬間、思っていることを口にした透真。

「父に話しかけられると緊張するんだ…。」

まだ、”お父さん”というのには抵抗があるあたし。

「うん、もちろんさぁ…。変なこと言ったりしたらどんなことされるか…。想像しただけで腹痛が…。なんちゃって。」

「…。ご、ごめん。わ、笑えない…。」

「なんだよー、笑ってるくせに。」

そういってあたしと透真は笑いあった。

「やっと笑った。」

透真はそういって携帯のカメラであたしをとった。

「消せ。」

あたしは真顔で透真に言った。
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