~君という光~

ホントの鈴音

ランチタイムが終わり、あたしと透真は教室に戻った。

そういえば、今日は屋上に鈴音が来なかった。
なぜだろう。

いつも当たり前のように来て、用事があったら必ずあたしに言ってくれた。

そんなに急で大事なことでもあったのだろうか。

あとで、鈴音に話を聞こう。

「なぁ~、きいな。」

突然、透真が話しかけてきた。

「なに。」

「鈴音おらんくね?
 どこいったんだろ?」

透真も鈴音のことを思っていたのか。

「知らない。」

棒読みしているかのように言い返す。
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