ただ、思って・・・ただ、愛して・・・

なに?まだ用事があるわけ?
彼女と帰れば。彼女と。ラブラブな彼女と。
私、気分も悪いし・・・貧血になってきた。フラフラする。
「もう修也のことは諦めろ。」
「・・・ッ!」
怒りと悲しみが一気に湧いてきた。
うるさい。なんも知らないやつに言われたくない!
「このまま想い続けても二葉が苦しむだけだ。」
「うるさいっ!!!!」
石原はすごく驚いたような顔をした。
私は思いっきり石原を睨んだ。
「私の気持ちもなんもわかんないくせに諦めろなんて軽々しく言ってんじゃねぇ!苦しんでも私は想い続けるったい!人を好きになるのは自由っちゃけん!人にそんなこと決める筋合いはなかよ!おめぇも、彼女おるんやったらわかるやろ!」
すると石原は冷静なかおをして言った。
「あいつらもう仲が良すぎるんや。多分卒業まで別れることないと思う。もうしょうがないことなんよ。わかってくれや。」
さらにカチンとくる。
「私はずっと修也だけ思ってきた。あきらめなきゃって思ったときもあった。でも、今度は私が修也を好きになるばんなの!・・・もう・・・お前にはわからんのっちゃ・・・」
「ともかく・・・俺は忠告したからな。あとは二葉次第だ。じゃ・・・」
そういうと石原は帰っていった。
あいつ・・・すごい腹がたつ・・・なにをいいよんかっ・・・
ふざけんな。私は涙を拭って家に帰った。
さすがにあぁやって怒鳴るときつい。
貧血がさらにひどくなる。もう・・・さすがに限界や・・・
早く家に帰って休まないと・・・明日もテスト受けなくていいや・・・
でも、お母さんに怒られるなぁ。ちゃんと受けないと・・・
私は意識が朦朧とする中がんばって家に帰っていった。

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