ただ、思って・・・ただ、愛して・・・

――――――・・・

ピピピピ・・・ピピピピ・・・

朝一番に熱を測ったけど熱は下がっていた。
私は渋々と制服に着替えて朝ごはんを食べないまま家を出て行った。
熱があったら休むことができたのに。
でも、一応テスト受けとかないと親がうるさいからな。
私はバスにのって一冊教科書を出した。
ただ読むだけ・・・たまに運がいいときは覚えている時もあるけど・・・
大体は読み流しばっかりだろう。
あぁぁ・・・ホントにテストはだるい。
しかも、教科書を読んでいると気分が悪くなってきた。
私は教科書をしまって窓に寄りかかった。
するとバスはバス停にまった。嫌な予感がする。
・・・やっぱりな。
バス停には石原らしき人物がいるなと思いや、本人だった。
石原は私の存在に気づき、私の後ろの席に座った。
「おはよ。」
「・・・。」
私は何も言わずただ窓に寄り添っていた。
「なに?二葉気分悪いの?」
「そうだけど・・・何か?」
「嫌・・・何か・・・やっぱなんもねぇや。」
なによそれ。意味わかんない。
しかもよりによってこいつと同じバスという・・・
もう修也のことまで思い出してしまうじゃないの。
こいつがおったらなんか気分が悪くなる。
嫌なことまで思い出してしまう。
「おーい。」
「何?また何か用?」
「で、おまえあきらめんの?」
「・・・。」
もうその話を私にしないでくれ。イライラするんだ。
やめて・・・これ以上・・・その話を持ちかけてこないで。
「その話・・・もう2度と私の前でするな。」
「お前って・・・・・・」
「何?」
「嫌何もない。」

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