ただ、思って・・・ただ、愛して・・・
低レベルだ。
「お、なかなか二葉やるじゃん。」
「・・・」
「あれあれ?無視かな?お口ないの?」
「目で見えねぇのかよ。馬鹿だなお前ら。」
私はそう言うと何もなかったかのように席に着いた。相手してらんない。こんな時は無視が一番。誰も相手にしないこと。それが一番楽。
正直言って学校は面白くない。当たり前だけど。
でも、一番たのしいこともある。それは弁当の時間。私はいつも屋上で食べるが、修也も屋上で食べるのだ。そこでたまに話が進む。
いつもこの時間が待ち遠しい。でも待ち遠しいものがあるとその時間は過ぎていくのが遅く感じてしまう・・・
なので最近は授業は大抵寝ていることが多い。もう別に進路のことは気にしない。
キーンコーン、カーンコーン・・・
一時間目の始まりのチャイム。
教科は古文。眠くなるだろうな。「着席」と同時に私は座ってうつぶせた。
・・・――――
今日は午前中の授業全部寝てしまっていた。寝不足なわけでもない。ただ時間稼ぎ。でももういよいよ昼食タイムだ。私は弁当を持って屋上に向かった。
少しずつドアを開ける。もうそこには修也がいた。
「あ・・・」
「お、」
この挨拶はなんだ。ま、いいけど。私は修也の近くに座った。となりでわない。近くに。
お互い一緒に食べ用などとは行っていない。なぜか私たちはここで食べるようになった。深い意味は覚えていない。