*Love Mail*-恋のはじまり-







すると、ちひろは震える声でこう聞いてきた。






「な、なんで…??」






なんで…か。






「なんでって…。したかった。ただそれだけ。」







これが、俺の本当の気持ちだ…。






そして、俺は立ち上がって、床に落ちているジュースを拾って持ち上げ、家庭科室を出ようとした。






が、俺はドアの前で足を止めて、ちひろのほうを向いた。






「俺、さっきも言ったけど、独占欲強いから。それと俺、ちひろのこと気に入ったから。この言葉の意味、ちゃんと理解できたら、今日の後夜祭のとき屋上に来て。じゃあな。」






こう言い残して、俺は家庭科室を出た。





これは、俺の賭けだった。





< 107 / 246 >

この作品をシェア

pagetop