タイトルなしの物語
「今年もクリスマスいつも通りで良い?」
夕食の時、急に母さんに聞かれた。
「は?んな訳ないだろ…」
俺と朱莉が付き合ってることは、両家族から認めてもらってる。
ってか、ガキん時からそう思われてた。
「あっちゃんとデート?」
大河が興味深々って感じで聞いてきた。
大河は昔から朱莉のことをあっちゃんと呼ぶ。
「多分な…」
「多分?それはどうしてだ?」
今のは父さん。
「俺といると緊張するんだとさ」
俺は今日朱莉に言われたことを言った。
「朱莉ちゃんが気にならない程度の計画を立ててみたら?」
思いもよらない父さんからのアドバイス。