タイトルなしの物語
「何だよ…もったいないって」
「じゃあさ、どうしてこういうことになった訳?」
俺がこう言うと、咲花は顔を真っ赤にした。
「べ…別に関係ないでしょ!?」
いやいや…さっき自分が俺らに聞いてきただろ。
俺は半分呆れながら鞄を持った。
「そろそろ帰るか?」
俺らはそうでもないけど、瑞恵にとって咲花の存在は辛いと思う。
「あ…うん!ごめんね、先に帰るね?」
瑞恵はそう言って鞄を持った。
「気をつけてね!また明日、瑞恵…」
「やだ…明日は休みだよ!」
瑞恵はいつも通り笑って朱莉と会話をし、俺と一緒に学校を出た。