タイトルなしの物語


ある日、俺は太陽を誘って朱莉の様子を見に行った。


「…おい、大丈夫じゃね?」


太陽がそう言って、その視線の先には、ある女の子と笑って話している朱莉の姿があった。


「朱莉!」


俺と太陽は朱莉の近くに行った。


「あ…紫苑!太陽!あのね?私にもお友達できた!」


そう言って嬉しそうに笑う朱莉。


「例の幼馴染!」


女の子に俺たちのこと紹介してるし…。


「んで、大森瑞恵ちゃん!さっきの休み時間に初めて話したんだけどね、好きな本が一緒だったの」


瑞恵は笑って小さく頭を下げた。


その笑顔は、すごく好きだと思ったんだ。


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