タイトルなしの物語


「で…咲花のことだろ?」


太陽は本題に入らせた。


「やっぱり…そうなの?」


咲花のことは私も考えていたから…。


「2人には隠せないな…そうだよ。咲花のこと」


紫苑は辛そうに笑った。


「私達は昔の幼馴染だから普通にできるけど…瑞恵は辛いよね?」


「そうなんだよ…今日も様子おかしかったし」


確かに教室では元気なかったけど…。


「帰りに何かあったの?」


「泣いたんだ…瑞恵が」


この言葉には私も太陽もびっくりした。


だって瑞恵の涙はほとんど見たことがない。


< 125 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop