タイトルなしの物語


「朱莉はさ…大学行く?」


俺たちは今高校2年生。


来年は受験生だ。


「え…太陽から言って?」


俺は首を横に振った。


「え…教えてくれないの?」


違うよ。


「教えるよ?けど、朱莉から言って?」


朱莉はうつむいてしまった。


しばらく沈黙が続く。


「私はね…」


沈黙を破ったのは朱莉。


「大学行くよ。夢があるから」


顔を上げて、まっすぐ俺の目を見て言った。


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