タイトルなしの物語
「どうだった?」
太陽は面白そうに聞いてくる。
どうって言われても…。
「顔、上げて?」
上げれる訳ないじゃん…。
絶対顔真っ赤だし…。
恥ずかしいよ。
「ね?」
そう言って太陽は私のあごに手を当ててクイッっと持ち上げた。
必然的に目が合う私と太陽。
「顔真っ赤…」
そう言って笑う太陽。
私は恥ずかしさの限界。
「愛してる…朱莉」
私の目をまっすぐ見て言う太陽。
その目には嘘なんか一つもなくて、真実だって思えた。