タイトルなしの物語
「そーだ!ねぇ、売店行かない?」
瑞恵が突然そんな提案をした。
「どうしたの、急に」
「ホテルにしかないお土産もあるかもしれないし」
まだ就寝時間まで1時間はある。
「うん。行こっかな」
私は少し強引にやる気を出してお財布を手に取った。
「よし、レッツゴー!」
「何…そのテンションの高さ」
「え?いいじゃん、北海道だよ?」
その理由は何?って思ったけど、何も言わなかった。
だって、なんとなく分かる気がするから。