タイトルなしの物語
scene4<苦しみの中の幸福>
おはようございます!
今日は動物園に行くので、テンションMAXです!
「嬉しそうだな…」
バスで通路を挟んで右隣に座っている太陽は私を見て苦笑い。
「嬉しいに決まってるよ…知ってるでしょ?私が動物大好きってこと」
こんなことを言いながらも私の心臓はバクバク。
「知ってるし…何年一緒にいんだよ…」
そうだよね…赤ちゃんの頃から一緒だもんね。
知らない方がおかしいか…。
あんなに高かった私のテンションは急激に下がった。
「おい…なんなんだよ。さっきのテンションはどこ行った?」
さすがに太陽も困ってる。
困らせたくなんかないのにな…。
「…たい」
私は変なことを言った。
「え?」
でもそれは太陽に聞こえてなくて、大きく言った。
「眠たいの!」
本当は眠たくなんかない。
でも、この空気をなんとかしたかった。