タイトルなしの物語
「早く告白すりゃあいいのに…」
「瑞恵と似たようなこと言わないでよ…」
私、今、反省するための言葉をかけたとおもったんだけど。
目の前には
「やっぱり俺ら、考え方も似てるね」
って嬉しそうにしている紫苑がいる。
何でこうなるんだろう…。
目の前で「幸せ」オーラを見せられると、自分が惨めに思えてくる。
「オルゴールのとこ行ってるから」
私は瑞恵にそう伝え、店の2階に足を運んだ。
うわぁ…かわいい。
オルゴールに施された装飾は、私の心を魅了した。