タイトルなしの物語


「ちょっと…空気読める?」


太陽が紫苑と瑞恵に言った。


すると、何故か2人は笑いながら部屋を出て行った。


「…太陽?怒ってる?」


何で怒られるのかは分からないけど、太陽は難しい顔をしている。


「朱莉…俺、もう我慢できない」


「何か…我慢してるの?」


太陽は意味が分からない。


「もう…ずっと我慢してる」


「…何を?」


いつの間にか私の涙は治まっていた。


「朱莉を好きって気持ち」


太陽は私の目をまっすぐに見て言った。


さっきの光野くんみたいに。


「太陽が…私を?」


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