タイトルなしの物語
「うん、ずっと好き」
信じられない。
だって、好きなのは私だけだって思っていたから。
「ずっと?」
「うん、ずっと。ガキの頃から」
そう言う太陽の目は真剣で、私は圧倒されそうになった。
「ま、返事は今度でいいし。急に言われたら困る…」
「わ…私!」
私は太陽の言葉を遮った。
「朱莉?」
「私ね…」
「うん」
太陽は私に目線を合わせてくれている。
「太陽のことがね…」
「うん」
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