タイトルなしの物語
scene5<秘めていた恋心>
「…好き」
とうとう言ってしまった。
ずっと我慢していたこの気持ち。
太陽の目をまっすぐに見て言えた。
「…マジ?」
太陽は信じられないって顔をしてる。
「朱莉…ありがとう」
そう言って、さっき私が光野くんにキスされたところに顔を近づけようとした。
「ちょっと待て?」
でも、動きを止めた。
「俺がここにしたら、光野と間接キス?」
なんて本気で悩んでる。
「太陽…」
私はそんな太陽に声をかけた。
本音を言わなきゃ…。
「私…まだ…」