タイトルなしの物語
太陽は私の頭を優しくポンポンってした。
「大丈夫。しないから。でも…」
太陽は少し笑った。
「光野にされたのそのままにしとくのは嫌」
そう言って、例の場所を何度も何度も手で撫でた。
「太陽…」
「ん?」
「いつ…私を好きになってくれたの?」
太陽は私の隣に座りなおした。
「そんなん忘れた。けど、気づいたら好きだったな…」
私はそれを聞いて、少し申し訳なくなった。
「どうせ…朱莉は遅いんだろ?」
太陽には何でも分かっちゃうのかな?
「これ…やる」
太陽はポケットから何かを取り出した。
それは、マリモの店で太陽が見てたストラップ。
「え…買ってたの?」