タイトルなしの物語


「そうだ、今日朱莉んち行って良い?」


光野くんと戦いながら太陽が言った。


「え?うん、良いけど。おばさん達今日遅いの?」


太陽には大河って名前の春香と同級生の弟がいる。


大河は小さい頃から体が弱くて、週に1回は病院に行ってる。


「うん、今日は大河の検査入院だから」


太陽は少しだけさびしそうに言った。


「で…太陽、そろそろやめにしてあげて?」


光野くんはすっかり疲れてる。


あと1時間授業があるっていうのに、大丈夫かな?


「光野くん、だい…」


「あ!始まる!」


大丈夫?って言おうとしたら光野くんは席に戻っちゃった。


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