タイトルなしの物語
scene9<昔の笑顔…>
「ほら、分からない所言ってみろよ」
何故か私の椅子に座って余裕そうに言う太陽。
「何で太陽が座ってんの?」
「座ればいいじゃん」
何で?今の言葉に微笑む要素ってあった?
太陽…微笑んでるんですけど。
「ど…どこに?」
何故か緊張する私。
「ん?ここに決まってるだろ?」
ごくごく普通の顔で膝を示した太陽。
その意味を理解した瞬間、私の顔は一気に熱くなった。
「たたたた太陽!」
「どもりすぎ」
そう言って太陽は笑ってるけど、私には笑う余裕なんてない。