タイトルなしの物語

scene9<昔の笑顔…>



「ほら、分からない所言ってみろよ」


何故か私の椅子に座って余裕そうに言う太陽。


「何で太陽が座ってんの?」


「座ればいいじゃん」


何で?今の言葉に微笑む要素ってあった?


太陽…微笑んでるんですけど。


「ど…どこに?」


何故か緊張する私。


「ん?ここに決まってるだろ?」


ごくごく普通の顔で膝を示した太陽。


その意味を理解した瞬間、私の顔は一気に熱くなった。


「たたたた太陽!」


「どもりすぎ」


そう言って太陽は笑ってるけど、私には笑う余裕なんてない。





< 91 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop