tea
昔まだ一緒にいたころ、二人で手をつないで歩いてたらちっちゃくて可愛いピンク色のお花を見つけた。

ママたちにも見せてあげようと思って、あたしはすぐにそのお花をつみに行った。
ママにあげるととっても喜んでくれて、あたしはそれが嬉しくって嬉しくって明日はもっといっぱいつんでこようって思ったんだ。


次の日あたしはママにも葵ちゃんにも内緒でそのお花をつみに行こうとして、昨日の道を走って行った。
けどそこで先に目にしたのはあの可愛いお花じゃなくて、葵ちゃんの背中だった。
こっそり寄って行くと葵ちゃんは画用紙にそのお花の絵を描いてて…あたしに気付いた葵ちゃんはにこって笑ってくれた。

あたしが不思議そうに見てると、葵ちゃんはお花が可哀相だからって言って、私にも画用紙とクレヨンをくれた。
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