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達也の舌が私の首からうなじの辺りを行ったり来たりしている。
弱くはないけど、決して強いわけでもない首。
やばい…だんだん頭がぼーっとしてきた…。
そのまま下の方に移動する達也をなぜか手で制しちゃう。

嫌なわけじゃないんだけど…ほら……ね、なんとなく。

でも結局手を払いのけられて、無意味な抵抗。


「……っ!!」


わかってるのに、わかってるのにどうして反応しちゃうんだろう…。
私は声を出さないように必死になる。目をぎゅってつぶって。

それを見かねたように動きを激しくする達也。
もう…声なんて出さないんだからっ…


意地悪な達也は私の決心を簡単に壊そうとする。


「…やっ……んんっ…」


目を開けばなんだか楽しそうな顔してるし…人の気も知らないで…

そのとき達也の顔がこっちの方までせまってきたから、私も自然と目を閉じた。
触れた唇はやっぱり熱くてよけいに感じちゃう…


「なに?また声我慢してるんだ?」



ぶるぶるぶるっ


熱い熱い息と共に耳元で囁かれて、思わず身震いしちゃう。
へぇーってまるで感心しているかのように笑ってる。

本当はバカにしてるくせに…
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