tea

電話

「たっだいま〜!!」


あたしが元気よくドアをあけると、カレーのいいにおいがした。
あたしと優斗くんは顔を見合わてカレーカレーと騒ぐ。


「香織さんただいま。体、大丈夫?」


優斗くんがそう言うとママは包丁を置いてこっちを向いた。
よかった…今日も調子がいいみたい。


「優斗っ…香織さんじゃなくてお母さんでしょっ!それにママだってまだまだ若いんだから、そんなに心配してくれなくても大丈夫よ。」


意地悪に微笑むママに続いて、あたしもそーだそーだって優斗くんに言ってやる。
優斗くんはちょっと困ったように笑ってた。


もう見慣れた光景――――


パパと葵ちゃんと別れて、太一パパと優斗くんと暮らし始めてから、もう2年と半分。早いなぁ…

あたしが1番嫌がってたくせに、なんだかちゃっかり順応しちゃってる気がする…。
太一パパはぶっきらぼうだけどとっても優しいし、優斗くんはもちろん…


チラッと見るとバチッと目があった。

優斗くんはもちろん…カッコイイッ!!大好きっ!!ラブッ!!


「なんだよ、桜」


あたしが一人で興奮してると、ママとのやり取りを終えた優斗くんがこっちにやってきた。
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