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「もしかして…香織さんにヤキモチ?」



ドッキーーーン!!!



「なっなに言ってるの!?…まったく、これだからシスコンお兄ちゃんは困るね〜。ねっ?ママッ」


とっさにママに同意を求めたけど、時既に遅し。
ママはニヤニヤしながら優斗くんにこしょこしょ話してる。

別に図星をつかれたわけでもないのに、慌てちゃうあたしはかなり怪しかったと思う…。
でも、まさか優斗くんからそんなこと言われるなんて思ってなかったから、体温は急上昇。
心臓がかなりのスピードでドキドキしてるのが分かる。


「へぇ〜〜」


ママになにかを囁かれた優斗くんは意味深に相槌をうっている。

ちょっとママ!?あたしママに優斗くんが好きって言ったことあったっけ…?

すると今度は優斗くんがクスクス笑い始めた。



もー!なによなによなによなによ!!!!!


「桜っ、葵ちゃんに電話してくるからっ」


恥ずかしさとバカにされたことへのイライラで、あたしは子機を持つとドスドスと部屋を出た。
それなのに、ドアを閉めようとしたとこでママに呼ばれちゃった…。

ママはほんとずるいんだから…
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