私の歩く道
無駄に広い部屋
靴を脱ぎ捨て
部屋の隅っこに
膝を抱くように座る
独りきりのその部屋は
寂しい?怖い?虚しい?悲しい?
違う
もう何も感じない
隣の部屋の女の喘ぎ声も
学校に行かず廊下ではしゃぐ高校生の声もずっと光ながら鳴ってる携帯の着信音も
着信音は綺麗な言葉を並べただけの
デビューもしてない人の曲
あらためて聴くと
男に捨てられた女の子の気持ちの曲だった
そんなダサい曲を切りたくて
携帯を開く
画面にうつる名前
¨優香¨
その名前を見た瞬間に
また何かがこみあげてきた
おもいっきり携帯を壁に投げつけた
それでも鳴り止まない
ダサい曲と
見たくはないあの名前
また膝を抱き
顔を下に押し込む