猫が好き!


 家に帰ると、薄暗い部屋の中で、点けっぱなしのパソコン画面が輝いていた。
 その前に座り、進弥はそれをぼんやり眺めた。
 フリーズしていたチャット画面は消えている。

 ハルコがアクセスしてくる事は、もう二度とないのだろう。
 そう思うと、なんだか心に穴が空いたような気分になった。

 フッとため息をついた時、見慣れたチャット画面が開いた。



 ハルコ: シンヤ、おかえり



「ハルコ?!」


 進弥は目を見開いて身を乗り出すと、チャット画面を凝視した。


 ハルコ: 矯正されずにすんだの シンヤと同じ厳重注意


 それを見て、進弥はクスリと笑った。

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