猫が好き!
スーツ姿のシンヤは、少しだけ大人っぽく見える。
最初見た時は、違和感有り有りだったが、毎日見ているうちに、案外見慣れてきた。
シンヤはニコニコしながらテラスに出てきて、背中から真純を抱きしめた。
「真純さん、ただいま」
いきなり抱きつかれるのも日常茶飯事となり、真純も最早うろたえたりはしない。
けれど、やっぱりドキドキする事は、シンヤには内緒だった。
「早かったね。二次会に行かなかったの?」
「うん。飲み直すなら真純さんとの方がいいもん」
「主賓なのに、よく解放してもらえたね」
「家で彼女が待ってるからって言ったら許してもらえたよ」
「え……」
彼女って誰だと追及されて、余計な事を言ってないだろうかと少し不安になる。
尋ねると、瑞希がそう言って帰らせてくれたらしいのでホッとした。