猫が好き!
真純が甘えたのは、後にも先にも泥酔したあの時だけだ。
あれが真純の本音だと分かった。
素直に嬉しかった。
もう一度真純に甘えて欲しくて、時々酒を勧めてみるが、酒に強い真純は少々の事では酔いもせず、付き合っていると進弥の方が先につぶれてしまうのは明白なので諦めた。
そういう雰囲気にもならないので、きっかけもつかめないまま、清らかな関係が続いている。
相変わらず、子供扱いされているような気もする。
心は捕まえたと思っていた。
けれどそう思っているのは自分だけかも知れないと、進弥は時々不安になっていた。