猫が好き!


「おまえ、靴擦れが痛くて泣いてたの?」
「違うもん!」


 少女は一瞬にして顔を赤らめ、思い切り否定した。
 よく見ると、足の指にもマメが出来ていて水ぶくれになっている。
 この状態でもう一度サンダルを履くのは辛いだろう。


「絆創膏とか持ってないのか?」
「うん……」


 この少女が帰れないと、自分もひとりで落ち着いて考える事が出来ない。
 進弥は意を決して立ち上がった。


「ちょっと待ってろ」


 そう言い残して、先ほどのコンビニに向かった。

 絆創膏を買って、急いで少女の元へ戻る。
 幸いにも、今度は酔っぱらいに絡まれたりはしていなかった。

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