猫が好き!


「誰があんたなんかと! あたしの唇はあいつのものだもん!」


 こういう反応は、やっぱり若いなぁと思う。
 真純には小馬鹿にされた事を思い出した。

 進弥は笑いながら、カフェオレのペットボトルを差し出した。


「ほら。これやるよ。まだ開けてないから」
「なんか生ぬるーい」


 受け取ったペットボトルを、文句を言いながらも開ける少女を横目に眺めていると、携帯電話がメールの着信音を鳴らした。

 進弥はポケットから電話を取りだし確認する。
 真純からだった。

 メールを開いて文面を目にした途端、思わず顔をしかめる。


「”バカ”って何?」

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