猫が好き!


 なにしろこんなチャンスは、この先また当分やって来ないかもしれないから。


「じゃあ、いいよね?」


 耳元で囁くと、真純はピクリと身体を震わせた。
 そして両腕を突っ張って、進弥から身体を離した。


「今はイヤ」
「なんで?」


 高まりかけていた気持ちに水を差されて、進弥は不満げな声を漏らす。
 てっきり真純もその気だと思っていた。
 相変わらず真純は、つかみ所がなくて分かりにくい。

 真純は進弥を見据えて、キッパリと言い切った。


「ウソついた罰」
「えぇっ?」

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