猫が好き!


「真純さんと一緒ならすぐ入る」
「一緒なわけないでしょ」
「なんで? 今さら照れなくてもいいのに。ここのお風呂広いし、一緒に済ませた方が効率的でしょ?」


 確かに瑞希の好みで風呂はやたらと広いし、効率的だとは思う。
 だがそういう問題ではない。


「最もらしいこと言ってもダメ。下心丸見えだよ」
「ちぇーっ。真純さんと洗いっこしたかったのにな」


 シンヤは不服そうに口をとがらせて真純から離れた。

 やはり企んでいたのか。
 これから大仕事が待っているというのに、緊張感がなさ過ぎる。
 むしろ楽しんでいるようにすら感じる。

 まだ準備が残っているので、先にそれを済ませるとシンヤが言うので、真純は風呂へ向かった。

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