猫が好き!


「えぇー……。相手コンピュータだし、昔の事だし……」


 返答に困って逡巡した後、真純はシンヤを上目遣いに見つめてポツリと漏らした。


「……ちょっとだけ」


 嬉しそうに少し笑って、シンヤは真純の頭を撫でた。
 そしてツールの画面に向き直る。


「でもこれ、気になるなぁ。hopeの前、他よりスペースが多いんだよ。前の文章の続きじゃないような気がする。hopeって他に意味あったっけ?」

「え……さぁ。英語、得意じゃないし。おまえの方が得意なんじゃないの? 瑞希の論文読んだんでしょ?」

「読んでないよ。てか、最終学歴商業高校卒の僕にそんな難しい英語の論文読めるわけないじゃん」


 そんな大威張りで言われても、全国の商業高校卒の人が気を悪くするぞ。
 と思いながら、真純は大きくため息をつく。

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