猫が好き!


「だって、やけにハルコの事詳しいから、論文読んだのかと思ったのに」
「それは論文読まなくてもなんとなくわかるし」


 どうしてなんとなくわかるのかも謎だが、それよりhopeの謎の方が重要だ。
 思いついた事を口にする。


「何かのキーワードとか?」
「キーワード……あ、もしかして」


 適当に言った言葉にシンヤが反応して、すかさず真っ黒なコマンド画面を立ち上げた。
 なにやらコマンドを打ち込みリターンキーを叩く。

 画面にバラバラと緑色の文字が現れスクロールする。
 最後に一行READYの文字が表示され、その横でカーソルがゆっくりと点滅した。


「やった! 繋がった」


 嬉しそうに叫んだ後、シンヤはまた素早くコマンドを叩いて画面を閉じた。
 だが真純には何を喜んでいるのかよくわからない。

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