猫が好き!


「もしかして、ハルコに繋がったの?」

「うん。僕に託したならと思って、試しに自分のIDとパスワードhopeでログインしてみたら繋がった」


 どうやらシンヤのパスワードをハルコがhopeに書き換えていたらしい。


「じゃあ、ハルコに命令できるの?」
「それはできないよ。僕は一般ユーザだし。でも勝機は見えてきた」


 なにやら対策が見つかったらしい。
 少し前まで沈んでいたシンヤの表情が生き生きとしている。

 対策を実行に移すには、先ほど瑞希に頼まれたアクセスデータの解析結果が出ないとどうしようもないらしい。

 ハルコに接続できるようになったものの、今不用意にうろついてダッシュに感付かれては元も子もない。

 今日はもう休んで明日に備えようとシンヤが言うので、寝る事にした。

 二つのパソコンを落として、シンヤは意味ありげな笑みを浮かべた。

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