猫が好き!
「……イヤ、じゃないけど……」
途端にシンヤは、嬉しそうに笑った。
「やったっ。もう明日は張り切って、さっさと仕事を終わらせちゃおう」
「おまえ、張り切る動機が不純」
「不純じゃないよ。純粋に真純とやりたいだけ」
「言い方露骨」
「言い方変えたってやる事は一緒じゃん」
「もういいってば! それ以上言ったら二度とやらないからね」
「あ、真純もやるって言った」
子どものように指差して指摘するシンヤに「うるさい」と言い捨てて、真純は自分の部屋に戻った。
朝から足を踏み入れていない灯りの消えた自室は寒々としている。
朝までそんなに時間もないし、さっきまでエアコンの入っていたシンヤの部屋でそのまま寝た方がよかったかなと後悔する。
だがあのベッドで寝ると、昼間の事を思い出して、眠れなくなりそうな気がした。