猫が好き!


 真純はシンヤを睨みながら、胸元を指差し同じ言葉を繰り返す。


「何? これ」
「マーキング」


 しれっとして答えるシンヤにすっかり脱力して、真純はガックリと肩を落とした。


「もう。犬なんだから」


 するとシンヤはサラリと付け加えた。


「背中にもあるよ」
「えぇ?! どこ? 見えるとこじゃないよね?」


 焦って詰め寄る真純に、シンヤは平然と返す。


「背中の開いたセクシードレスを着たら見えるけど」

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