猫が好き!
嬉々として叫んだシンヤは、真純の前に手を伸ばす。
エスケープキーを押すとアラームは鳴り止み、ツールのウィンドゥに文字が表示された。
数秒後取得した文字をテキストにコピーし、シンヤは両手の拳を天に突き上げた。
「やったーっ! 任務完了ーっ!」
「終わったの?」
「うん」
ふと見ると、ハルコの画面は数行のアルファベットが表示され、カーソルが消えていた。
プログラムは強制終了され、ダッシュによってシンヤのIDが使用停止になったので、強制的に回線が切断されたらしい。
シンヤは真純を抱きしめ、耳元で静かに告げた。
「ありがとう、真純。そばにいてくれて」
「お疲れさま」
ホッとしたようにゆったりと包み込む温もりに頬を緩めて、真純はシンヤの背中をポンポン叩いた。